悲しみの雨

冷たい雨が降る夜、中学時代の同級生のお通夜に参列しました。数年間にわたる闘病生活の末、肺にガンが転移して昨日他界されました。
今日知った事実、彼女と私は同じ産後直後同じ病室だったそうです。母から聞かされたのですが、彼女のお母様にもそのことを話すと、覚えていてくださいました。彼女は6/20生まれ、私は三日後の6/23生まれ。ほぼ同じ地に同じ時期に生まれた彼女。
彼女とは中学1年生の時に同じクラスでした。オリーブみたいにスレンダーで、不思議なお茶目なキャラクターの彼女。特別の仲良しではありませんでしたが、一つ忘れられない思い出があります。
中学1年生はものすごく大人な子と子供の子の差が激しい年代。多分そんなことが要因で起こったクラス内のイジメ。イジメの標的は私と、今でも仲良しの幼なじみ。多分、幼なじみも私も成長が早く(身長160cm以上あった)勉強もできて、生徒会などもやるいわゆる優等生だったので、目立って、しかも担任の先生(男)のお気に入りでした。多分イジメの発端は女生徒の様々なやっかみ。これは体験者にしかわからないと思いますが、イジメというものは見えないパワー集団に波及します。最初女生徒の一部だけだったものが、クラス全体に波及する、そういう恐ろしい空気を感じたとき(これは自分の言葉ではうまく説明できません。作家:山田詠美さんの「風葬の教室」にこの空気の描写がありました・・・)、彼女が発した「そういうの、もうやめようよ」の一言で、その空気が断ち切られたのでした。私はそのときの彼女は今でも心に残っています。彼女はもう忘れていたかもしれませんが、そのことへの深い感謝をこめて、ご冥福をお祈りいたします。