すごいものを見た

今日は17時ダッシュで青梅行き通勤快速、最前列車両に乗り、例によって深い眠りに。ふと目を覚ますと、立川駅。ここからは中央線ではなく、ローカル青梅線青梅線って、いろんな変な人、変なことに出くわすのですが、今日は至上最高。


私の前方斜め前に、眼鏡をかけ化粧気のない地味な感じの女性が座っていた。顔は幼い感じなので10代にも見えたが、手を見ると多分20代から30代位か。その女性の視線は前方上、前に立っている人の顔を眺めている。潤んだ夢見がちな瞳。

「立っている彼氏とお話してるのかしら?」と見てみると、彼女の目の前に立っている人は・・・60代〜70代位の男性。アジア系のファッション?に身を包み、体は日焼けしているのか、ただ汚いだけなのか、色黒。粉を吹いている裸足に草履。髪は長い白髪を後ろで一つにしている。男性はつり革につかまりながら、前傾姿勢。顔を近づけて話しているのか、と思いきや一切言葉は交わさない。


私の席からはその男性の表情は見えないが、彼女はピクリとも彼の顔から視線をはずさない。立川〜小作の間、約20分間。


小作駅で彼女の隣が空き、その男性は隣に座る。ここで初めて男性の顔を見る。ひげも白髪で彫りは深いが、仙人かはたまたホームレスか。


ここでも一言も会話は無く、お互いは見詰め合ったまま。男性は握手を求め、女性がそれに応える。そして両手を握り合って・・・。目線でのマインドコントロールなのか、単に恋に落ちたのか・・・。


近くに座っていた女の子は薄気味悪そうに、二人を避けていった。私は終点一つ前の東青梅駅で降りたので、その後二人がどうなったのかはわからない。

30分間、目の前で起こったできごと。恐るべし、青梅線