「しゃべれども しゃべれども」

近頃気分が落ち込んでいたので、明るく元気のでる小説を読みたいと、神楽坂の本屋で手に取りました。今年の夏、国分太一くんが主演で映画化されたものの原作です。

しゃべれどもしゃべれども (新潮文庫)

しゃべれどもしゃべれども (新潮文庫)

落語ファンにはとても楽しい内容であると同時に、今の私にとってフィットする内容でした。

主人公の落語家は師匠の芸にほれ込み入門。トントンと「二つ目」になるも、師匠の芸から離れられず「自分の落語」を探すために悩み奔走します。そんな中、ひょんなことから素人さん3人(20代女性、もとプロ野球選手、いじめを受けている小学生)に落語を教えることに。教えながら、「自分の落語」を見つけていく、というストーリー。テンポの良い語り口で一気に読めます。人物描写も生き生きとして魅力的。映画化されるのも納得です。

主人公が、「自分の歌」見つけようともがいている自分と重なり、勇気をもらえました。国分太一くんは結構好きなので(dash村好きなんですよ)、映画も見てみようと思います。「音楽で落ち込んだときは落語で気分転換→気付きを得て、音楽に戻る」というのが最近の私のパターンになりつつあるかも。落語家にもjazzファンが多いらしく、私と逆の方法で気分転換をしているのかもしれませんね。そうそう、この小説の中にもjazz barのくだりが出てきます。