NYV No.2 「Moss」〜Shadows and Light〜

7日目:Thursday,24th Oct @Jazz standard
「Moss」:Kate McGarry,Lauren kihnan,Theo Bleckmann(Vocal),Peter Eldredge(Vocal&Piano) Keth Ganz(A.Guitar),Ben Monder(E.Guitar),Tim Lefebvre(Bs),Ben Wittman(Ds) 19:30〜/ $30

Mossの情報は、渡米前にKALUA先輩のM-Broさんから聞いていました。「New york voicesのメンバーが立ち上げた別なバンドらしいよ」とのこと。

大学時代4年間「KBR.society the KALUA」という音楽サークルに属しておりました私、New york voices,Manhattan TransferなどJazzコーラスグループの曲をコピーしていたのでした。もともとサークルの結成当初(55年くらい前?)はハワイアンのコーラス曲を中心に演奏していたそうなのですが、時代の移り変わりと共に、その時代に流行っているコーラスグループの曲を演奏するようになっています。私たちの時代(93年〜97年)は、New york voicesがGRPレーベルより「What's inside」という3rdアルバムを発売したばかりで、1stから3rdアルバムまでの中からできるものを片端からコピーしていました。
New York VoicesHearts of FireWhat's Inside
私がEllaを知ったのも彼らがTributeした「Oh,Lady be good!」だし、「All blues」「Giant steps」なども彼らの歌から知りました。Brazil音楽への興味も彼らの曲「Open invitation」がきっかけ。変拍子の気持ちよさを知ったのも彼らの「Now or Never」から。彼らの音楽は私の音楽のルーツの一つ。その彼らのメンバー二人(Peter Eldredge,Lauren kihnan)が立ち上げた別のコーラスグループのsoundを是非聴きたいと、行ってきました。


この日は一人でJAZZ standardに行ったので、途中に道に迷いタクシーを捕まえて、15分遅れで到着。白人の素敵なカップルの後ろで小さくなって座って見ました。コーラスが4人もいるとライブで一番難しいのはPAのバランスです。VocalのTheo Bleckmannが必至に手元のミキサーで調整していたのが印象的。SoundはNew york voicesよりももっとRock、folk寄り(GuitaristはAcoustic,Electricの二人)。時にvocalにeffectをかけてアンビエント?っぽくしたり、ジャンルはボーダーレス。新しいスタイルだと思います。でも根本にあるのはPeterがアレンジしているのであろうJAZZを基にしたModernなコーラスのハーモニー。色んなジャンルを取り込みながらも彼らの基本にあるのはjazzなんだと思う。遅れて行ったのもあってライブはあっという間に終わってしまい、2ndも聴きたかったけど、遅い時間に一人だと不安なので、アルバムを買いメンバーのサインをもらって帰りました。最初に話しかけたKate McGarryは朗らかな人で、日本でvocalやっている旨を伝えたら、「是非My spaceでリンクしましょう!」と言ってくれました。My spaceやってなくて残念・・・。
http://jp.myspace.com/index.cfm?fuseaction=user.viewprofile&friendid=80125898


Mossの正式メンバーは、10/24に見たKate McGarry,Lauren kihnan,Theo Bleckmann(Vocal),Peter Eldredge(Vocal&Piano) に、ブラジル音楽シーンで活躍中のLuciana Souza(!)が加わった5人のvocal彼らの新しいアルバム「Moss」。アルバムの最初と終わりに入っている、Joni Mitchelの「Shadows and light」を聴いた瞬間このアルバム買ってよかったと思いました。10曲目のThese Things Take TimeはPat methenyへのtribute曲だと思うし、他にもTom Weits、Neil Youngのカバー、メンバーのオリジナル曲(私はLauren作曲のLavaliereが一番好み)で構成されています。音楽的にとーっても高度なことをやっている彼らですが、印象としては「癒し系」になるみたい(前日に聞いたakikoさんtomtomさんの感想)。多分それは人の声によるハーモニーの温かさと、Soundが民族音楽調な土っぽい部分が感じられるからではないかと思う。都会的なカッコ良さはないけど、人の生理に入ってくるようなそんな力をもった作品だと思います。


Joni Mitchelの「Shadows and light」は私がKALUA4年生の時に、ベースののミトモノブヒロ君(彼はpops方面でproとして活躍中)が「これいいっすよー。Jaco最高!」と言って紹介してくれたアルバム。
Shadows & Light
そんなことも思い出して、Mossのアルバム(日本では手に入りにくい)を現役学生君たちにも紹介したいと思い、今日ちょうど予定されていたKALUAのOB会に持って行きました。現役君たちを捕まえて色々お話しましたが、未だにオーディションの課題曲はNew york voices,Manhattan Transfer,Incognitoだそう。私たちの頃と全然変わっていません(笑)。変わっていないのは嬉しかったけど、彼らにも新しいsoundを聴いて取り入れてほしかったので、アルバムプレゼントしてきちゃいました。ただいま慶応大学学生の麻薬栽培・所持がニュースになっておりますが、一般の学生さんたちはとてもピュアでよい子たちばかりです。音楽を愛して、たくさん思い出を作って、卒業してからもどんな形でもよいから音楽を続けてほしいな、と働きながら歌を続けているお姉さんはしみじみ思うのでした。


About Moss(作りかけのサイトみたい?)↓
http://www.mossproduced.org/reviews.html
ちなみに日本でMossのCDを手に入れるには↓
http://diskunion.net/movie/ct/detail/JZ080528-10
Amazon.comは↓
http://www.amazon.com/Moss/dp/B0014DC0IC