楽譜は財産 「Flauto a cinque」

以前の日記にも書いたのですが、「楽譜は財産」とは、小学校の恩師の言葉。それ以来、過去に使用した譜面はどうしても捨てられず、家のもの置きに眠っています。私にとっては今は「思い出」として眠っている譜面も、他の人にとっては「どうしても演奏したい、手に入れたい譜面」だったりするんですね。


先日、存じ上げない方から「はじめまして」というメールをいただきました。セキュリティを強化しても一日に何件もスパムメールがはいってくるので、「またエロ系のスパムか」と思ったのですが、念のためクリック。お会いしたことのない女性からの丁寧なお願いの内容でした。


その方は、私が小学生時代に所属したリコーダークラブで出場したコンテストに出場された方。そのコンテスト演奏を録音したテープをお持ちで、私たちのアンサンブル(五重奏)が演奏した曲がとても好きで、テープがすりきれる位何度も何度も聴いて、いつかこの曲を演奏したいという想いをずーっと持ち続けていた、、、とのこと。色々な音楽出版社、楽器店に問い合わせてもなかなか情報が得られず、当時のコンテストのプログラムをたよりに、たまたまインターネットで私の名前から私のこのブログを発見したそう。その方はご自身でリコーダーアンサンブルを立ち上げたそうで、どうしてもこの曲を演奏したい、という情熱で私へメールをくださったのです。


幸い、当時(20年前!!!)の楽譜は現存しており、わら半紙に色ペンで幼い文字の書き込みだらけですが、なんとか読める状態。私も11歳当時の自分の演奏を聴いてみたくなったので、一緒に保存しておいたテープをデッキにセットしたのですが、なんとテープが切れていて聴くことができない、、、。これはもうお会いして、楽譜とテープを交換しましょう、ということにあいなりました。


その方にあった情報は
曲名:5本のリコーダーのためのソナタ
作曲者:G.マッツ
演奏者:青梅第一小学校(私の他4名の名前)


この情報で、よくたどり着いたものです。私が本名で音楽活動して、ブログを書いていなかったら、きっとこうはなっていなかったでしょう。自分が知らないところで、他の人の役に立っているのだと、なんだか嬉しくなりました。


ちなみにその曲は「Flauto a cinque」という曲(イタリア語で「5本の笛」という意味のようです)。作曲者:Gerhard Maasz(1938~44年まで、シュトゥットガルトフィルハーモニー首席指揮者?)。1982年に Musiklhaus Pan AG,Zurichから出版されているもののようです。これはなかなか手に入りませんね。4曲の組曲なんですが、それぞれのイタリア語のタイトルの意味が分かりません。それでも先生の指導と、11才の子供の想像力で音楽をつくって、全国で金賞をとってしまったんだから凄いです。


嬉しくなって、このことを一人占めするのはもったいないと思い、当時のアンサンブルメンバー(幼なじみ)に電話。ちょうどメンバーも5/2、3と青梅のお祭りで里帰りするので、会えたら合流しましょう、という話になりました。このメンバーとも20年来の付き合い。それぞれの結婚式でリコーダー演奏もしているのです。で、結婚していないのは私だけで「たみちゃん、その後どうなの」と思い切り心配される始末、、、。それはともかく、昔けんかしながらも毎日練習した懐かしい仲間と会えること、お会いしたこともない方と自分の演奏した音楽でつながれることは、本当に幸せなこと。

Museよ、今日もありがとう。
素敵なゴールウィークの始まりになりそうです☆